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居住環境と慢性腰痛

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東京都荒川区・台東区の皆様,こんにちは.

茂澤メディカルクリニック リハビリテーション科 作業療法士の伊藤です.

日本人を対象とした大規模調査において,腰痛を一生のうちに経験する人の割合は83.4%,かつ腰痛が原因で仕事(家事や学業を含む)を休んだ人が4人に1人もいると報告され,腰痛は人々のQOLを低下させるとしています.

多くの人が悩まされている腰痛ですが,その85%は原因が特定できない「非特異的腰痛」とされているのはみなさんもどこかで聞いたことがあるかもしれません.近年ではストレスなど心理・社会的要因の関与も指摘されています.

ライフスタイルとストレスは人により様々ですが,居住環境・家事などの生活行動が慢性腰痛に与える影響を調査した報告1)から以下のことがわかりました.

①住まいの満足度が高まると,家事の楽しみが増え,ストレス・疲労感が減り,慢性腰痛が軽減する.

②加齢により家事がストレスや疲労感に与える影響が大きくなるため,高齢期には家事を楽しめる住まいがストレス・疲労感や慢性腰痛を軽減する効果が期待できる.

③運動習慣がない人は家事が運動として直接作用し,腰痛を軽減させる可能性がある.

④キッチンの高さが適切な場合は家事の時間が長くても慢性腰痛がわずかに軽減する.

つまり居住環境に対する満足度を高め,家事を楽しむことのできる環境がストレス・疲労感を減らし,結果として慢性腰痛を軽減させる可能性があることがわかりました.

具体的な環境改善方法や家事の楽しみ方について本研究には示されていませんが,環境を調整することによりストレスや痛みを軽減させることが出来るというのです.

実際に「好きなこと,楽しいことをしている時は痛みが気にならない」と話される患者様に幾度となくお会いしてきました.

毎日の家事を面倒と感じている方も多いと思いますが,100円ショップにも便利グッズはたくさんありますし,インテリアに好きなカラーを取り入れるだけでも気分が変わり,家事のストレスを減らすことができるかもしれません.

長引く腰痛はとてもつらいですが,一度環境に目を向けてストレスをコントロールしてみてはいかがでしょうか.

参考文献

1)長澤夏子他:居住環境と家事が慢性腰痛に及ぼす影響の属性別分析,日本建築学会県境系論文集 第78巻第690号,pp.655-660,2013,8

リハビリテーション科

作業療法士 伊藤

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